菅原道真の左遷とJR淡路駅・阪急淡路駅

完成間近のJR淡路駅(2019年1月)


菅原道真と「淡路」

淡路とは、新大阪駅の東側から神崎川と安威川の合流地点の西側一帯の地名です。その南側には大きな淀川も流れています。かつてこの辺りは中州(中島)でしたが、中世以降に徐々に干拓されて江戸時代には農村地帯となり、増島村と高畑村を形成しました。

【淡路(大阪市)】

1871年(明治4年)には増島村と高畑村が合併され、淡路村となりました。1925年(大正14年)にこの地は大阪市へ編入されることになりましたが、船場淡路町との重複地名を避けるため「国次町」となりました。同年、新京阪鉄道は天神橋(現在の天神橋筋六丁目)~淡路間を開業しています。

この地が干拓される以前の901年(延喜元年)、菅原道真は大宰府に左遷される際に淀川を下り、九州へと向かっていました。「淡路」という地名は当時、中州(中島)だったこの辺りを見て「淡路島」と間違えて、菅原道真が上陸したことに由来すると伝えられています。

淡路サービスエリアからの風景(2018年12月)

これより、JR淡路駅のデザインコンセプトは「菅原道真と淡路」とされました。淡路の東側にはおおさか東線をはさんで「菅原」という地名も残っています。「JR淡路駅」の名は、近くを走る阪急京都線淡路駅」と区別するため、駅名に「JR」を冠しています。

淡路サービスエリアからの風景(2018年12月)

【淡路島】

『古事記』や『日本書紀』によると、神話の時代に世界で最初に誕生した島が「淡路穂狭別島(あわじのほのさわけのしま)」(現在の淡路島)であるといいます。現在でも、淡路島には「国生み神話」に由来する場所が数多く存在します。

淡路サービスエリアの観覧車(2018年12月)


JR淡路駅

阪急電車淡路駅の東改札口を出て商店街を抜けると5分ほどでJR淡路駅に到着します。

東淡路商店街(2019年1月)

2019年(平成31年)のおおさか東線放出新大阪間開通と同時にJR淡路駅は開業しています。

完成間近のJR淡路駅(2019年1月)


阪急淡路駅

阪急電車淡路駅は1921年(大正10年)、十三~豊津間開通時に、十三駅と豊津駅の間の駅として開業しました。

阪急電車の高架工事の様子(2019年5月)

その後、路線の延伸が進み、現在の京都本線千里線の乗換駅となりました。

阪急電車の高架工事の様子(2019年5月)

2019年(平成31年)にはおおさか東線との乗換駅となっています。

阪急電車の高架工事の様子(2019年5月)

JR淡路駅の工事とともに、阪急電車側でも高架工事が行われています。

阪急電車の高架工事の様子(2019年5月)

阪急電車の高架工事の様子(2019年1月)

淡路駅の工事の様子(2017年1月)

京都線千里線立体交差工事は2008年(平成20年)に着工していますが、崇禅寺駅、淡路駅柴島駅、下新庄駅の4駅が高架化されます。

阪急電鉄京都線・千里線連続立体交差工事(第3工区)

その工事区間は総延長7.1キロという広範囲におよぶ大工事となっています。

淡路駅東側から見た工事の様子(2017年1月)

淡路駅南側の踏切付近(2017年1月)

淡路駅西側から見た工事の様子(2017年1月)

淡路駅北側の工事の様子(2017年1月)

新幹線と交差する阪急線(2017年1月)