武蔵野鉄道の歴史と池袋線の開通

▼池袋線は池袋~飯能~吾野間を結ぶ路線である。▼1915年(大正4年)に池袋~飯能間が開通した。

池袋線の車両(2020年6月)

▼このとき、設置された駅は東長崎駅、練馬駅、石神井駅(現在の石神井公園駅)、保谷駅、東久留米駅、小手指駅(現在の西所沢駅)、元狭山駅(現在の狭山ヶ丘駅)、豊岡町駅(現在の入間市駅)、仏子駅、飯能駅となる。

池袋駅(2020年7月)

▼当時、この路線を開通させたのは武蔵野鉄道である。▼路線名称は「武蔵野線」とされた。▼この「武蔵野線」は現在運行されているJR武蔵野線ではない

JR武蔵野線(2019年7月)

武蔵野鉄道は1912年(明治45年)に設立された鉄道会社。▼当時、巣鴨を起点として武蔵野線を敷設する計画だった。▼しかし、東京府の指導により池袋駅を起点として路線を建設することになった。▼西武鉄道の前身となる武蔵野鉄道は、1915年(大正4年)に池袋~飯能間(現在の池袋線の一部)において、現在の西武鉄道第1号となるクラウス社製(ドイツ)の蒸気機関車を走らせた。

池袋駅のホームに到着するラビュー(2020年7月)

▼1922年(大正11年)に池袋~所沢間、1925年(大正14年)に所沢~飯能間電化。▼1928年(昭和8年)に池袋~練馬間複線化。▼1929年(昭和4年)に練馬~保谷間複線化、飯能~吾野間が開業し全通となった。▼1952年(昭和27年)に路線名称を「池袋線」と変更した。

池袋駅に停車する車両(2020年7月)

▼武蔵野鉄道は、これに先立って1927年(昭和2年)に現在の西武豊島線(練馬~豊島園間)を開業させた。▼1929年(昭和4年)には現在の狭山線(西所沢~西武球場前間)を開業させた。▼しかしその後、武蔵野鉄道は経営難となり、箱根土地堤康次郎がこの株式を取得して武蔵野鉄道の再建に乗り出すことになる。