ひたちなか海浜鉄道の駅名標

ひたちなか海浜鉄道の駅名標はすてきだ。▼駅名標の駅名の漢字の中には、それぞれの駅の名物などをイメージしたイラストが描かれている。▼たとえば、その起点となる勝田駅の駅名標には、鉄道の車両と会社のロゴマークが描かれている。▼駅名標のオレンジ色はひたちなか海浜鉄道のシンボルカラー。

勝田駅駅名標(2022年2月)

▼これらは現代アートプロジェクト「みなとメディアミュージアム(MMM)」により制作されたアート作品である。

キハ222(2022年2月)

▼MMMとは「産+学+芸」の三者からなる実行委員会により運営されているグループであり、「産」とは那珂湊地区商店街、ひたちなか海浜鉄道湊線、「学」とは主に大学教員、大学院生、大学生、「芸」とはアーティストをさす。

那珂湊駅駅舎(2022年2月)

▼現在の「工機前駅」は1962年(昭和37年)、「日工前駅」として開業した。▼当時、日立工機従業員専用駅として開業したが、日立工機の社名が工機ホールディングスとなったため、2019年(令和元年)に「工機前駅」に変更された。▼駅名標には、工機ホールディングスが製造する工具が描かれ、「機」の字の一部は電気マークとなっている。

工機前駅駅名標(2022年2月)

▼金上(かねあげ)駅の近くには陸上自衛隊の勝田駐屯地があり、この辺りは桜の名所もあることから、その駅名標には桜と戦車が描かれている。

金上駅駅名標(2022年2月)

▼中根駅周辺は田園地帯が広がっている。▼7世紀前半頃の虎塚古墳があることから、その駅名標には矛(ほこ)と前方後円墳が描かれている。

中根駅駅名標(2022年2月)

▼高田の鉄橋駅は2014年(平成26年)に開業した比較的新しい駅。▼駅の近くを流れる川に架かる中丸川橋梁は通称「高田の鉄橋」とよばれてきた。▼駅名標にも鉄橋を電車が渡る様子が描かれている。

高田の鉄橋駅駅名標(2022年2月)

那珂湊駅の駅名標には、近くにある反射炉那珂湊駅に保存される「日本初のステンレス製気動車ケハ601」、那珂湊駅の人気者である猫が描かれている。

那珂湊駅駅名標(2022年2月)

▼殿山駅の駅名標には、ひたちなか市の花であるハマギクの他、ケイトウの花の2種類が描かれている。

殿山駅駅名標(2022年2月)

▼平磯駅近くには海水浴場がある。▼平磯駅の駅名標には、平磯海水浴場のシンボルとなる「クジラの大ちゃん」と平磯海岸で見られる渡り鳥が描かれている。

平磯駅駅名標(2022年2月)

▼美乃浜学園駅は2021年(令和3年)に開業した新しい駅。▼その名の通り学校の最寄り駅となる。▼駅名標には、美しい海、学校名の語源となる万葉集の和歌、学校の屋上にあるソーラーパネル、地元の民謡にちなんだ三味線、近くの海岸に自生するスカシユリが描かれる。

美乃浜学園駅駅名標(2022年2月)

▼磯崎駅の近くに広がるサツマイモ畑と酒列磯崎(さかつらいそさき)神社。▼磯崎駅の駅名標にはサツマイモと酒、神社に祀られる少彦名命(すくなひこなのみこと)が描かれている。

磯崎駅駅名標(2022年2月)

▼阿字ヶ浦駅の駅名標には近くにある温泉と、海にちなんで釣り針と海藻、茨城名物「あんこう鍋」よりアンコウが描かれている。

阿字ヶ浦駅駅名標(2022年2月)