大杉神社(茨城県稲敷市)

▼茨城県稲敷市にある大杉神社は全国にある大杉神社の総本宮。▼この地はかつて、常総内海の半島地形でしたが、大杉神社の御神木であった巨大な杉の木は「海の道しるべ」となった。

大杉神社一の鳥居(2022年10月)

▼杉の木に宿る神様は、この地が「あんば」とよばれていたことから、「あんばさま(安婆嶋)」とよばれた。▼「あんばさま」とよばれた「太郎杉」は1778年(安永7年)に焼失したので、現在の御神木は「次郎杉」と「三郎杉」となっている。

大杉神社境内(2022年10月)

▼800年ほど前には、源義経と行動をともにしたことがある常陸坊海存が社僧を務めた。▼常陸坊海存は病気治癒により多くの人々を救ったことから、「天狗」であるという信仰へと拡がった。▼その後、烏天狗と鼻高天狗がその一族とすることになり、現在ではそれぞれ「かない天狗」「ねがい天狗」とよばれる。

かない天狗(2022年10月)

▼大杉神社の社殿群は、正徳年間(1711~1716)に造営された「あんば日光」とよばれる絢爛豪華な社殿群。▼しかしながら、1728年(享保13年)に焼失した後、幾度となく再建と焼失を繰り返した。

本殿・大杉殿(2022年10月)

▼2010年(平成22年)には二階建ての楼門「麒麟門」が約280年ぶりに再建された。

麒麟門(2022年10月)

▼2012年(平成24年)には、1728年(享保13年)に焼失していた神輿を納めておく神輿殿も再建されている。

神輿殿(2022年10月)

▼境内には大国神社や勝馬神社などの末社がある。▼大国神社には金運をもとめて、勝馬神社には競馬ファンらが数多く方が参拝する。

大国神社(2022年10月)

▼大杉神社へのアクセスは、成田線の下総神崎駅から車で15分ほど。▼以前は大杉神社へのシャトルバスが運行されていたが、現在は休止中。

休止中のバス停(2022年10月)