瀬田の唐橋と唐橋前駅

1.瀬田の唐橋 2.唐橋前駅と瀬田川

 

瀬田の唐橋(2017年9月)


瀬田の唐橋

1986年(昭和61年)に当時の建設省(現在の国土交通省)が8月10日を「道の日」と定めました。その制定を記念して日本の道百選が選定されましたが、瀬田の唐橋「歴史をきざむ日本の名橋」として1986年(昭和61年)に選定されています。

 

瀬田の唐橋(2017年9月)

 

その歴史を見ると、架けられた年代は不詳ですが、『日本書記』にもその名が登場する古い橋です。唐橋の位置を現在の位置に移したのは織田信長であり、現在と同じように中島を挟んだ形にして、大橋と小橋に整備されたと考えられています。

 

大橋(2017年9月)

 

古くから「唐橋を制するものは天下を制す」といわれており、その場所は京へ通じる交通の要衝であることから、歴史上何度も戦乱の舞台となり、橋も幾度となく焼失しました。現在架かる橋は1979年(昭和54年)に架け替えられたものです。

 

車が多く見えるあたりが小橋(2017年9月)


唐橋前駅と瀬田川

瀬田の唐橋の最寄りとなる駅が石山坂本線の起点となる石山寺駅の1つ北にある唐橋前駅です。

 

唐橋前駅駅名標(2017年9月)

 

瀬田の唐橋瀬田川に架かります。瀬田川は琵琶湖南端の石山辺りから流れ出て南へ進み、しばらくすると大きく西へカーブして宇治市を通り宇治川となり、淀川へと注いでいます。

 

瀬田の唐橋(2017年9月)

 

かつては、東から東海道を通って京へ入るには、瀬田川を渡らなければなりませんでした。そうでなければ、南または北へ大きく迂回するか、琵琶湖を船で渡らなければなりません。

 

唐橋前駅ホームより京阪石山駅方面を見る(2017年9月)

 

1889年(明治22年)までは、瀬田の唐橋はこの瀬田川を渡す唯一の橋であったといいます。

 

唐橋前駅ホームより石山寺駅方面を見る(2017年9月)