弾丸列車計画と東海道新幹線の歴史

1.弾丸列車計画 2.夢の超特急「ひかり号」 Θ0系16形Θ 3.新幹線の路線名称 4.開業50周年記念貨幣セットと東海道新幹線弁当 5.700系車両

 

京都鉄道博物館に保存される0系新幹線(2019年4月)


弾丸列車計画

東海道新幹線の車内では「Welcome to the SHINKANSEN. This is the NOZOMI superexpress bound for…」のように放送されます。新幹線のことを「superexpress」と表現しています。英語の辞書をみると、「bullet train(弾丸列車)」と書かれています。

 

東海道新幹線の車窓から見える富士山(2019年1月)

 

東海道新幹線の歴史は1939年(昭和14年)、軍事輸送を目的として動き出した弾丸列車計画に由来します。国会でも承認されたこの計画は、東京~下関間を最高時速200キロ、9時間で結ぶ新線を敷設するというものでした。将来的には海底トンネルを経て対馬・朝鮮半島・北京と結び、ドイツの首都ベルリンへの延伸をも想定する壮大な計画でした。計画は順次進められていきましたが、太平洋戦争の戦局が悪化する中、その計画は中止となります。

 

東京駅の東海道新幹線18番ホーム(2019年6月)


夢の超特急「ひかり号」

その後、中止となった弾丸列車計画は時を経て新幹線の建設へとつながっていくことになります。現在の東海道新幹線・山陽新幹線ルートはまさに弾丸列車計画のルートとほとんど同じです。

 

東海道新幹線の車窓から見える富士山(2018年12月)

 

そして、東海道新幹線の建設は順調に工事が進められ、1964年(昭和39年)に夢の超特急「ひかり号」が東京オリンピックの開催に合わせてデビューし、東京新大阪間をたった4時間で結ぶようになりました。

 

東海道新幹線の車窓から見える富士山(2018年12月)

 

1964年(昭和39年)に華々しくデビューした0系新幹線は、当初は12両編成、車両数360両、最高時速210キロでした。世界で初めて時速200キロ以上の営業運転を実現したことから夢の超特急「ひかり号」とよばれることになります。0系新幹線の製造数は3,216両であり、その製造数は通勤車両103系電車に次ぐ多さとなりました。

 

0系新幹線が撮影された記念切符
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0系16形

 

0系16形は新幹線グリーン車の中間車であり、車内には客室以外に乗務員室と荷物保管室が設置されています。その車内はゴールドを基調とした配色になっており、その居住性についても普通車と比べると格段にすぐれたものとなっています。座席は「2人+2人掛け」のリクライニングシートであり、その窓も普通車より大きいものとなっています。

 

京都鉄道博物館に展示される0系新幹線中間車(2019年1月)

 


新幹線の路線名称

1964年(昭和39年)に夢の超特急「ひかり号」としてデビューした新幹線も、現在では全国にその路線網を拡大しています。

 

東海道新幹線の車窓から見える富士山(2019年1月)

 

新幹線のうち東海道新幹線山陽新幹線東北新幹線上越新幹線は、それに並行する在来線の輸送力が不足したことからその輸送力増強を目的として敷設されています。

 

品川駅に停車する700系(2018年8月)

 

したがって、それらの路線名称は、東海道新幹線の場合は東海道本線山陽新幹線の場合は東海道本線山陽本線・鹿児島本線、東北新幹線の場合は東北本線上越新幹線の場合は高崎線・上越線・信越本線の別線という扱いになっています。山形新幹線秋田新幹線の場合は在来線そのものであるため、その路線名称は奥羽本線・田沢湖線となります。

 

東海道新幹線指定券(2019年6月)

 

整備新幹線として完成した北陸新幹線は「北陸新幹線」という路線名称になっています。こちらの場合は、並行する在来線が経営から分離されるため、もともとの在来線が存在しなくなり、その別線扱いという考え方はできなくなってしまいました。したがって、新たに「北陸新幹線」という名称を設定しています。

 

車内で販売されるアイスクリーム(2019年3月)


開業50周年記念貨幣セットと東海道新幹線弁当

2014年(平成26年)に新幹線は開業50周年を迎えています。

 

新幹線開業50周年記念貨幣セット

 

これを記念して、記念通貨が発行されることになりました。

 

新幹線開業50周年記念貨幣セット
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山形新幹線E3系、秋田新幹線E6系、九州新幹線新800系、北海道新幹線H5系の車両がデザインされたものが発行されています。

 

新幹線開業50周年記念貨幣セット
新幹線開業50周年記念硬貨

新幹線開業50周年記念硬貨

 

開業50周年の際、東海道新幹線50周年記念弁当が好評を博しました。この弁当の後継となるのが東海道新幹線弁当です。

 

東海道新幹線弁当(2019年3月)

 

関東地方の深川めし、穴子蒲焼、東海地方の黒はんぺん、海老フライ・みそかつ、関西地方の芋・たこ・南瓜の炊き合わせなどが詰まった弁当です。

 

東海道新幹線弁当の中身(2019年3月)


700系車両

0系新幹線の後、1985年(昭和60年)に100系、1989年(平成元年)に「グランドひかり」、1992年(平成4年)に300系、1997年(平成9年)に500系、1999年(平成11年)に700系、2007年(平成19年)にN700系がそれぞれ登場しています。

 

東京駅に停車する700系電車(2016年12月)

品川駅に停車する700系電車(2018年8月)

チップスター極「海の精焼き塩使用しお味」(2017年8月)