小浜線の歴史とC58形蒸気機関車

1.C58形蒸気機関車 2.敦賀駅小浜線ホーム 3.小浜線の歴史

 

敦賀駅に到着する小浜線の列車(2019年6月)


C58形蒸気機関車

敦賀駅近くにある本町第3公園(通称「機関車公園」)にはC58形蒸気機関車(C58-212)が保存されています。C58形蒸気機関車は1938年(昭和13年)~1947年(昭和22年)にかけて427両が製造されました。

 

C58-212蒸気機関車(2018年7月)

 

機関車公園で保存される蒸気機関車は1940年(昭和15年)に製造されたものであり、さまざまな路線で活躍した後、最後は小浜線でも活躍しました。

 

C58-212蒸気機関車(2018年7月)

 

小浜線の電化により、1971年(昭和46年)に現役を引退しましたが、その全走行距離は1,498,202.6キロになります。

 

C58-212蒸気機関車(2018年7月)

 

引退後、当時の国鉄より敦賀市に貸与され、子どもたちの生きた教材として余生を過ごしています。

 

C58-212蒸気機関車(2018年7月)


敦賀駅小浜線ホーム

小浜線敦賀駅を起点として美浜、小浜を経由して若狭湾に沿って走り、東舞鶴駅を終点とする全長84.3キロの路線です。

 

敦賀駅小浜線ホーム(2016年8月)
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計画段階では、敦賀の「敦」と舞鶴の「鶴」をとって「敦鶴(とんかく)線」とよばれたこともありました。起点の敦賀駅では北陸本線に接続し、終点の東舞鶴駅では舞鶴線に接続しています。敦賀駅においては、小浜線は1番線、2番線となっており、現在ではその利用客は地元の高校生が中心となっています。

 

敦賀駅小浜線ホーム(2016年8月)
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小浜線の歴史

1917年(大正6年)に敦賀~十村(とむら)間が開業したことによりその歴史ははじまりますが、その路線名は計画段階の「敦鶴線」から「小浜線」へと変更されました。その後、徐々に延伸していき、1922年(大正11年)には新舞鶴駅(現在の東舞鶴駅)までつながりました。

 

敦賀駅に展示される小浜線のパネル(2018年6月)

 

小浜線は若狭湾沿いのシーサイドラインを走行するため、その沿線には海水浴場や景勝地を数多く抱えています。そのため、1961年(昭和36年)には小浜線を走る初めての優等列車として準急「わかさ」金沢~西舞鶴間において運行を開始しました。

 

小浜線時刻表(2017年5月)

 

その後、1964年(昭和39年)には急行「あさしお」金沢~出雲市間)、1966年(昭和41年)には急行「大社」(名古屋~出雲市間)、1968年(昭和43年)には急行「エメラルド」(臨時列車)なども運行されています。しかし、1999年(平成11年)に急行「わかさ」の列車種別が快速へと変更されると、小浜線を走る定期優等列車は消滅してしまいました。現在では125系電車が地元の高校生の通学手段として活躍しています。

 

敦賀駅に停車する125系(2016年8月)
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【125系】

125系は西日本旅客鉄道(JR西日本)による車両であり、小浜線および加古川線の電化工事に合わせて投入されています。1両のみによる運用も多いことから、機器の二重系統化が図られており、故障などに対応できるようになっています。

 

敦賀駅に到着する125系(2018年6月)