北条鉄道の設立と北条線の歴史

1.北条鉄道と加西市 2.北条線の歴史

 

北条鉄道乗車券(粟生~北条町)


北条鉄道と加西市

北条鉄道は地元の加西市や兵庫県などが出資する第三セクターの鉄道会社であり、北条線は北条鉄道が運営する粟生(あお)~北条町(ほうじょうまち)間を結ぶローカル線です。

 

歴史街道指定記念乗車券

 

加西市には、『播磨国風土記』に記された根日女(ねひめ)伝説や玉丘古墳群をはじめとする多数の古墳、日本最古の石仏、多数の仏像などにみられる石造文化とともに、かつて山陽山陰を結ぶ旧街道の宿場町や門前町として栄えた面影を残す市街地があります。その一方で、豊かな自然に恵まれたフラワーセンターもあり、「やさしい自然と歴史ロマンにつつまれたゆめ色の街」のイメージが定着しています。


北条線の歴史

北条線はもともと1915年(大正4年)、播州鉄道が粟生~北条町間を結んだことにはじまります。このとき、網引(あびき)駅、法華口(ほっけぐち)駅、長(おさ)駅、北条町駅が開業しています。

 

北条鉄道乗車券(北条町~法華口)

 

北条鉄道の本社がある北条町駅は加西市の玄関口となっています。その北条町駅から1キロほどのところにある五百羅漢は、丈1メートル前後の表情、容姿ともに変化に富む素朴な454本の石仏群です。「親がみたけりゃ北条の西の五百羅漢の堂に座れ」といわれるように、親や子どもに似た石仏が必ずあるといわれます。その作者や、造立の意図および製作年代などは不明のままです。

 

歴史街道指定記念乗車券

 

歴史街道は、日本の歴史の舞台を訪ねながら日本文化の魅力を楽しく体感できる新しいルートです。近畿8府県を舞台として各歴史都市を時代の流れに沿ってたどる「メインルート」と、それぞれのテーマを持った8本の「テーマルート」があります。歴史文化を活用した空間づくりや環境整備をすすめ、日本文化の発信基地づくりをめざしています。

 

北条鉄道乗車券(法華口・播磨下里~粟生)

 

播州鉄道により敷設されたこの路線は、1923年(大正12年)になると播丹鉄道に譲渡されます。その後、1943年(昭和18年)に国有化されて北条線となり、1985年(昭和60年)に第三セクターの北条鉄道へ転換されています。