天満橋駅を出て京都方面へ向かう京阪特急(2016年11月)
大阪の中心部を流れる大川に架かる天満橋、天神橋、難波橋は「浪華三大橋」とよばれます。その一つ「天満橋」が初めて架けられたのは豊臣時代といわれています。
天満橋(2017年9月)
それ以来、幾度となく架け替えられた天満橋はすべて木橋でした。1885年(明治18年)の大洪水で流出した際、鉄橋に架け替えられています。
1888年に設置された鉄橋の説明とその姿(2017年9月)
1888年(明治21年)、ドイツから輸入したトラス橋が架けらました。その鉄橋の橋門上に設置された橋名飾板と、その鉄橋の姿が現在の天満橋北詰の公園に展示されています。
1888年に設置された鉄橋の橋名飾板(2017年9月)
現在の天満橋は、1935年(昭和10年)に架け替えられたものであり、珍しい2階建ての構造になっています。
2階建て構造の天満橋(2019年1月)
京阪電気鉄道が、天満橋~五条(現在の清水五条)間を開業した1910年(明治43年)に、天満橋の南側に天満橋ターミナルが誕生しました。
天満橋から見える京阪天満橋ビル(2017年9月)
大阪市電は当時、まだ天満橋には到達していませんでしたが、翌年1911年(明治44年)に梅田新道~天満橋間(曽根崎天満橋筋線)が開業しました。その後すぐに、天満橋~谷町六丁目間が開通し、これにより天満橋駅は京阪電気鉄道と大阪市電の乗り換え客で大いに賑わったといいます。
天満橋駅を大川側から見上げる(2019年1月)
開業当初の天満橋駅は、路面から直接電車に乗り込むようなスタイルであり、切符売場や係員詰所の小屋が並ぶ程度だったそうです。およそ「天満橋ターミナル」にはほど遠いものでした。しかしながら、年を追うごとに改良が重ねられ、徐々にではあるがターミナル駅としての体裁ができあがってきました。
天満橋から東側を見る(2017年9月)
1933年(昭和8年)になると京阪デパートが開店し、その後、天満橋マーケット、阪急百貨店天満橋支店と店名を変えながら営業を続けました。しかし、1961年(昭和36年)に京阪本線が淀屋橋まで延伸されることとなり、駅ビルが取り壊されたため閉店となりました。その後、天満橋駅には松坂屋大阪店が開業しますが、2004年(平成16年)に営業不振により閉店し、2005年(平成17年)より京阪シティモールとして生まれ変わりました。