1.山陽・九州新幹線
山陽新幹線路線図
山陽・九州新幹線
「山陽・九州新幹線」という用語は、2011年(平成23年)に九州新幹線が開業し、山陽新幹線との相互直通運転を開始したことにより使用されるようになりました。
新大阪駅に停車する九州新幹線「さくら」(2019年6月)
山陽新幹線では、東海道新幹線との相互直通運転を実施していたため「東海道・山陽新幹線」という用語も以前より使用されていました。山陽新幹線では「のぞみ」「ひかり」「こだま」が走る他、九州新幹線の「みずほ」「さくら」も乗り入れます。
「みずほ」「さくら」と表示される行先表示板(2019年10月)
山陽・九州新幹線の側面に描かれるロゴマークは相互協力し、乗り入れを実現するJR西日本とJR九州の関係について、手を携えて交わるような曲線で表現しています。
車両に描かれるロゴマーク(2019年10月)
JR西日本が管轄する山陽新幹線は新大阪~博多間の19駅を結んでいます。開業当初に設置された駅に加えて、1988年(昭和63年)に新尾道駅および東広島駅、1999年(平成11年)に厚狭駅が途中駅として新設されました。また、2003年(平成15年)には小郡(おごおり)駅が新山口駅と改称されました。
新大阪~博多間を結ぶ「ひかりレールスター」(2019年1月)
山陽新幹線は1972年(昭和47年)に新大阪~岡山間を開業し、1975年(昭和50年)に岡山~博多間を開業して全通となりました。ところが、1987年(昭和62年)に山陽新幹線が国鉄からJR西日本へと引き継がれた当時、航空路線との激しい競合の中にありました。JR西日本にとって最も売り上げが見込める京阪神においても、北九州においても空港へのアクセスがよく、航空路線有利の状況は必至でした。
新大阪駅に停車する九州新幹線「さくら」(2019年6月)
こうした状況の中においても、山陽新幹線を走る列車は各駅停車「こだま」と東海道新幹線「ひかり」の延長運転中心のダイヤ構成となっていました。そこで、JR西日本では0系新幹線を改造した「ウエストひかり」を投入し、山陽新幹線内は新大阪・岡山・広島・小倉・博多に停車する速達列車や新大阪・新神戸・姫路・岡山・広島・小郡(現在の新山口)・小倉・博多などの主要駅に停車する列車を運行するようにしました。ところが、東海道新幹線「のぞみ」が山陽新幹線への直通運転を開始するようになると、「ウエストひかり」は山陽新幹線内で「のぞみ」の通過待ちを強いられるようになって、2000年(平成12年)には引退を余儀なくされました。そして、それと入れ替わるように登場したのが、当時の最新車両700系を利用した「ひかりレールスター」です。
700系「ひかりレールスター700系」(2019年1月)
2000年(平成12年)に登場した「ひかりレールスター」は現在でもは営業運転を続けており、新大阪~博多間を結んでいます。
「こだま」として運用される700系車両(2019年1月)
JR九州が管轄する九州新幹線は博多~鹿児島中央間を結ぶ路線であり、2011年(平成23年)に全通しています。
新鳥栖駅を出発する列車(2019年10月)
新鳥栖駅を出発する列車(2019年10月)
「みずほ」は新大阪~鹿児島中央間を結ぶ「山陽・九州新幹線」の最速達列車となっており、「さくら」は九州新幹線内で運行される速達列車となり、一部の列車は山陽新幹線にも乗り入れます。また、「つばめ」は九州新幹線内を走る各駅停車タイプの列車となっています。
「さくら」新大阪行きの表示(2019年10月)
800系新幹線
800系はJR九州の新幹線車両であり、2004年(平成16年)に初登場しています。
800系新幹線(2019年10月)
九州新幹線が全通してからは九州新幹線内「さくら」「つばめ」の折り返し運転のみに限定して運行されています。
800系新幹線(2019年10月)
特急かもめ(2019年10月)
新大阪駅に停車する九州新幹線「さくら」(2019年6月)