常総線[関東鉄道]

投稿者: | 2018-07-14

取手~水海道間複線完成記念乗車券
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 関東鉄道は「関鉄」とよばれ、鉄道の他にも茨城県内などで多くのバス路線を運行しており、現在では茨城県民の足となっています。

常総線の北水海道駅(2021年3月)

関東鉄道の設立は意外と新しく1965年(昭和40年)のことです。そのルーツは常総鉄道と筑波鉄道が合併して常総筑波鉄道が設立されたことと、鹿島参宮鉄道が設立されたことに由来します。

関東鉄道守谷駅ホーム(2020年12月)

その常総筑波鉄道と鹿島参宮鉄道が合併し、関東鉄道が設立されました。この時点では、関東鉄道常総線、竜ヶ崎線筑波線鉾田線の4鉄道路線を保有することになります。

筑波線廃線跡(2017年8月)

ところが、1979年(昭和54年)になると、鉾田線鹿島鉄道筑波線筑波鉄道に分離しています。その後、鉾田線(鹿島鉄道鹿島線)は2007年(平成19年)に廃止となり、筑波線(筑波鉄道筑波線)も1987年(昭和62年)に廃止となりました。

鹿島鉄道廃線跡/新高浜駅付近(2022年2月)

守谷市の中心駅は守谷駅であり、守谷駅はつくばエクスプレスと常総線の乗換駅となっています。

関東鉄道守谷駅ホーム(2020年12月)

守谷市は現在では約7万人の人口を抱えており、地理的には利根川、鬼怒川、小貝川にはさまれていて、かつては水上交通により物資を運搬する舟が行き交いました。守谷市内には現在、その水上交通に取って代わって鉄道が走ります。

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守谷市の歴史を見ると、平安時代の中頃には平将門が館を築き、鎌倉時代になると千葉氏が守谷城を築城してこの地の中心としました。その後、古河公方や小田原北条氏の支配下に置かれています。

つくばエクスプレス守谷駅駅名標(2020年7月)

守谷駅は、常総鉄道(現在の関東鉄道)が1913年(大正2年)に取手~下館間を開通した際に開業したものです。

関東鉄道守谷駅(2020年12月)

2005年(平成17年)には、つくばエクスプレスが開業し、守谷駅は乗換駅となっています。守谷駅の1階は関東鉄道ホーム、2階が関東鉄道とつくばエクスプレスの改札口、3階がつくばエクスプレスホームとなっています。

つくばエクスプレス改札口(2020年12月)

守谷駅3階のつくばエクスプレスホームからエスカレーターを下りると、2階改札口となります。つくばエクスプレスの改札口を出ると、関東鉄道の改札口へとつながる広場となっています。

つくばエクスプレス改札口から関東鉄道改札口へ(2021年7月)

関東鉄道改札口の両脇には店舗があり、左側にドラッグストア、右側に関鉄ミニショップがあります。

関東鉄道改札口(2020年12月)

関鉄ミニショップでは地元名産品などを販売しています。

関東鉄道守谷駅ホーム(2020年12月)

新守谷駅関東の駅百選に選定された駅です。常総鉄道(現在の関東鉄道)がこの路線を開業したときには存在しなかった駅であり、1982年(昭和57年)の常総ニュータウンの街びらきとともに開業しています。

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新守谷駅はたびたびドラマなどの撮影でも利用されています。2005年(平成17年)のドラマ「白夜行」、2016年(平成28年)の映画「恋妻家宮本」などの撮影実績があります。

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北水海道駅は水海道駅の1つ北にある駅です。

北水海道駅(2021年3月)

北水海道駅は、当時の水海道市が1974年(昭和49年)に造成した住宅地にあります。住宅地ができる少し前1972年(昭和47年)に開業しています。北水海道駅は単式ホーム1面1線を有する無人駅となっています。

北水海道駅待合室(2021年3月)

お隣りの水海道駅へは徒歩で20分ほどで行けるため、水海道駅よりも列車本数が少ないこの駅の利用者は少なくなっています。待合室にはレトロ感が漂います。

北水海道駅待合室(2021年3月)

大宝(だいほう)駅は、関東最古の八幡さま「大宝八幡宮」の最寄り駅です。常総鉄道は1913年(大正2年)に現在の常総線(取手~下館間)を開通させ、1917年(大正6年)に下妻駅~大宝駅間に大宝八幡駅(臨時駅)を開業しました。

大宝駅駅舎内(2022年10月)

1935年(昭和10年)に大宝八幡駅(臨時駅)を廃止し、現在の地に大宝駅を移転しています。

大宝駅駅舎内から下りホームの待合室を見る(2022年10月)

大宝駅は現在、大宝八幡宮の近くにひっそりと佇む無人駅となっています。

大宝駅駅舎(2022年10月)

下り(下館方面行き)ホームには待合室となる木造の駅舎がぽつんと残っています。下りホームへは、下の写真左側からホームを下りて、踏切を渡って行くようになっています。

下りホームの待合室(2022年10月)

騰波ノ江駅(とばのええき)は1926年(大正15年)に常総鉄道(現在の関東鉄道)の駅として開業しました。

騰波ノ江駅(2022年10月)

その後、常総筑波鉄道の駅を経て、関東鉄道の駅となっています。

騰波ノ江駅(2022年10月)

2000年(平成12年)には関東の駅百選に選定されています。

騰波ノ江駅ホーム(2022年10月)

以前の騰波ノ江駅駅舎は、大正時代開業当時の木造駅舎でしたが、2008年(平成20年)に改築工事が行われています。

騰波ノ江駅駅名標(2022年10月)

かつての駅舎のデザインを模し、その一部はかつての資材を使用しているといいます。

騰波ノ江駅(2022年10月)