東京の玄関口となる東京駅(2019年3月)
▼銀座線(浅草~渋谷間)
∇浅草
∇田原町
∇稲荷町
∇上野
∇上野広小路
∇末広町
∇神田
∇三越前
∇日本橋
∇京橋
∇銀座
∇新橋
∇虎ノ門
∇溜池山王
∇赤坂見附
∇青山一丁目
∇外苑前
∇表参道
∇渋谷
鉄道車両の個性
鉄道の世界における科学技術の進展は目覚ましく、より速く安全に目的地へと私たちを運んでくれるようになりました。また、サービスが向上した他、列車も洗練されたデザインへと進化を遂げています。しかしながら、日本各地どこへ行っても同じ車両が走り、駅舎も近代的な建物へと変わりつつあり、鉄道が画一化されていくという一面もあります。
新宿駅に停車する京王線の車両(2020年6月)
特に都心部の電車においては、かつてはさまざまな色に塗装されてカラフルだった車両が、シルバー色の車体にラインテープを貼っただけというような車両がきわめて多くなっています。それぞれの路線の車両に個性がなくなってしまったといえばそれまでですが、こうした車両の多くはステンレス製やアルミ製であり、錆びにくいという特徴をもっています。
東京メトロ副都心線・有楽町線の車両(2020年6月)
一方、従来の鋼鉄製の車両は錆びやすいという特徴があるため、塗装をして錆びを防ぐという目的があったため、個性的でカラフルだったということもできます。また、鋼鉄製の車両は錆びることを想定して鉄板を厚くしているため、それなりに重量があり、走行させるためのエネルギーもそれなりに必要ということになります。こうした理由から、塗装された鋼鉄製の車両からステンレス製やアルミ製の車両へと置き換えが進み、結果的に車両が画一化されてしまったともいえます。
東京駅に到着する上野東京ラインの車両(2019年3月)
その一方で、車両の個性を復活させようとする動きもあります。たとえば、東京メトロ1000系は、すでに車体の塗装設備を廃止していた東京メトロが2012年(平成24年)に車両の色付けを復活させた車両です。この車両は塗装によるものではなく、カラーフィルムをラッピングすることによるものです。鮮やかな黄色を基調とした東京メトロ1000系が銀座線に投入され、この車両は2013年(平成25年)に地下鉄車両として初めてのブルーリボン賞を受賞しています。
東京メトロ銀座線
1927年(昭和2年)の開業当時「東洋唯一の地下鉄道」のキャッチコピーが用いられた銀座線は、日本で最初の本格的な地下鉄路線です。浅草~上野間が最初に開通しました。
浅草寺
銀座線の起点となる浅草駅の最寄りには、東京の最もメジャーな観光地となる浅草寺があります。浅草寺は東京都内最古の寺であり、推古天皇の時代に仏像を安置したことにはじまります。そのアクセスには銀座線の他、東武スカイツリーライン浅草駅、つくばエクスプレス浅草駅、都営浅草線浅草駅などが便利です。
雷門(2019年10月)
浅草のシンボルでもある「雷門」はその浅草寺の総門であり、正式名称を「風雷神門(ふうらいじんもん)」といいます。雷門を抜けると「小舟町」の大きな提灯が見えますが、この提灯が架かっているのは宝蔵門です。
小舟町の提灯が見える(2019年10月)
この門ははじめ、仁王門とよばれていましたが、浅草寺の宝物収蔵庫となっていたため宝蔵門とよばれるようになりました。さらに進んで「志ん橋」の大きな提灯が掛かるのは浅草寺の本堂です。
浅草寺本堂(2019年10月)
「志ん橋」は「しんばし」と読みますが、これは「新橋」を意味します。浅草からは距離が離れている「新橋」の提灯が飾られるのは、江戸時代に新橋の人々が浅草寺に提灯を奉納したからです。
浅草のまちの風景(2019年10月)
江戸時代の新橋の人々は当時、遊興地として栄えていた浅草には数多くの人が訪れていたため、「新橋」の名の提灯が掛けられれば宣伝効果が大きいと考えました。
浅草のまちの風景(2019年10月)
浅草のまちは浅草寺のような寺社の他、古くから受け継がれてきた伝統的な文化や、そうした文化を大切に守ってきた老舗が数多くあり、外国人だけではなく日本人にも人気と観光地となっています。
浅草のまちの風景(2019年10月)