京王電鉄の歴史と京王電鉄の運行する路線

投稿者: | 2019-03-02

1.現在の京王電鉄 2.京王電鉄の歴史 3.京王線の各駅

 

新宿駅に停車する京王線の車両(2020年6月)


現在の京王電鉄

京王電鉄は現在、京王線(新宿~京王八王子間)・京王新線(笹塚~新宿~都営新宿線直通)、相模原線(調布~橋本間)、競馬場線(東府中~府中競馬正門前間)、動物園線(高幡不動~多摩動物公園間)、高尾線(北野~高尾山口間)、井の頭線(吉祥寺~渋谷間)の合計84.7キロを運行しています。

 

京王5000系(2020年6月)

 

5000系は2017年(平成29年)に登場した京王線の最新型車両であり、新型VVVFインバータ制御装置およびLED照明を採用した他、車上蓄電池システムも導入して消費電力の削減を実現しました。また、無料Wi-Fiや空気清浄機を設置した他、車椅子およびベビーカーのスペースを全車に配置しています。座席シートは旧車両に比べて座席幅を広くし、クロスシートとロングシートの双方に転換できる座席となっています。

 

座席シート(2020年6月)

 

8000系は1992年(平成4年)に登場した車両であり、同年グッドデザイン賞を受賞しています。京王電鉄で初のVVVFインバータ制御装置を車両であり、その車体は軽量ステンレスが用いられる他、機器類のコンパクト化が図られて軽量化を実現しています。

 

京王8000系(2017年3月)

 

東京都交通局10-000形(いちまんがた)は1978年(昭和53年)に投入されました。都営新宿線で運用された通勤電車であり、京王線にも乗り入れます。

 

10-000形車両(2018年3月)


京王電鉄の歴史

京王電鉄は1910年(明治43年)に京王電気軌道として設立されたのがそのはじまりとなります。京王線についてみると、1913年(大正2年)に笹塚~調布間が開業した後、路線の延伸を続けて、1916年(大正5年)には新宿~府中間が開通しました。1926年(大正15年)になると、府中~東八王子(現在の京王八王子)間を運行していた玉南電気鉄道を合併し、新宿~東八王子(現在の京王八王子)間の営業を開始しています。

 

新宿駅に停車する京王線の車両(2020年6月)

 

一方、井の頭線については、1933年(昭和8年)に帝都電鉄が井の頭公園~渋谷を開通し、1934年(昭和9年)に吉祥寺まで延伸されて全通となりました。1940年(昭和15年)になると帝都電鉄は小田原急行鉄道(現在の小田急電鉄)と合併しますが、戦時中に小田急電鉄は京浜電気鉄道、東京横浜電鉄と合併して「東京急行電鉄」となりました。その後1944年(昭和19年)には、東京急行電鉄は京王電気軌道を合併します。

 

ハローキティの背中が見える多摩センター駅前(2020年6月)

 

1947年(昭和22年)になると、東京急行電鉄から京王帝都電鉄、小田急電鉄、京浜急行電鉄が分離されます。このうち、京王帝都電鉄は京王線と井の頭線を運行することになりました。1998年(平成10年)に、京王帝都電鉄は会社設立50周年記念を迎えて「京王電鉄」と社名を変更します。


京王線の各駅

明大前駅は京王線と井の頭線の乗換駅となっており、両線において主要駅となっています。京王線の駅としては、1913年(大正2年)に京王電気軌道の「火薬庫前駅」として開業しましたが、1917年(大正6年)に「松原駅」と改称した後、1935年(昭和10年)に「明大前駅」となっています。一方、井の頭線の駅としては、1933年(昭和8年)に帝都電鉄の「西松原駅」として開業し、1935年(昭和10年)に「明大前駅」となっています。駅名の由来は、1934年(昭和9年)に現在の明治大学和泉キャンパスがこの駅の近くに移転してきたことにちなんでいます。

 

明大前駅駅名標(2020年9月)

 

桜上水駅は1926年(大正15年)に京王電気軌道の「北沢車庫前駅」として開業し、1933年(昭和8年)に「京王車庫前駅」に改称した後、1937年(昭和12年)に「桜上水駅」となっています。「桜上水」の名は、この駅の北側を流れる玉川上水の堤に桜並木があったことに由来しています。

 

桜上水駅(2020年6月)

 

千歳烏山駅は1913年(大正2年)に京王電気軌道の「烏山駅」として開業し、1929年(昭和4年)に「千歳烏山駅」と改称しています。

 

千歳烏山駅駅名標(2020年9月)

 

仙川(せんがわ)駅は1913年(大正2年)に京王電気軌道の「下仙川駅」として開業し、1917年(大正6年)に「仙川駅」と改称しています。駅の北側には仙川が流れています。

 

仙川駅(2020年6月)

 

聖蹟桜ヶ丘駅(2022年7月)

 

多摩センター駅には京王相模原線、小田急多摩線、多摩都市モノレール線が乗り入れます。京王電鉄と小田急電鉄の駅名は、それぞれ「京王多摩センター駅」「小田急多摩センター駅」としています。

 

京王電鉄と小田急電鉄の多摩センター駅舎(2020年6月)

隣接する多摩モノレールの駅(2020年6月)

 

京王多摩センター駅は1974年(昭和49年)に京王相模原線の延伸と同時に開業し、小田急多摩センター駅は翌年開業しています。

 

駅南側のバスターミナル(2020年6月)