九州で初めて鉄道を敷設した九州鉄道

投稿者: | 2022-02-26

九州鉄道の設立

九州鉄道は1887年(明治20年)に設立された鉄道会社であり、九州で初めて鉄道路線を敷設しました。九州鉄道記念館(福岡県北九州市)の本館は、かつて九州鉄道本社であった建築物です。2007年(平成19年)に近代化産業遺産、2014年(平成26年)には国の登録有形文化財に登録されています。

九州鉄道の社章(2019年1月)

九州鉄道は1889年(明治22年)、博多~千歳川停車場(仮駅)間に九州で最初の路線を敷設し、この路線は後の鹿児島本線の一部となりました。1891年(明治24年)、東は門司駅(現在の門司港駅)、南は熊本駅まで延伸し、鳥栖~佐賀間(現在の長崎本線の一部)を開通しました。1896年(明治29年)、熊本駅からさらに南下して八代駅まで延伸し、1897年(明治30年)には筑豊鉄道を吸収しました。1898年(明治31年)、佐賀~早岐~諫早~長崎間を開通し、鳥栖~長崎間が全通となりました。

JR九州813系(2019年10月)

同じく1898年(明治31年)に伊万里鉄道を吸収した後、1899年(明治32年)に宇土~三角(みすみ)間(現在の三角線)を開通しました。1901年(明治34年)には豊州(ほうしゅう)鉄道、1902年(明治35年)に唐津鉄道を吸収します。その後、九州鉄道は1907年(明治40年)に国有化されて解散しています。

JR九州817系(2019年10月)

鳥栖駅

鳥栖(とす)市は、佐賀市・唐津市に次いで佐賀県第3位の人口を擁する市ですが、その中心は鳥栖駅となります。九州鉄道が1889年(明治22年)に博多~千歳川停車場(仮駅)間を開通させた際に開業した九州最古の駅の一つです。

鳥栖駅(2019年10月)

鳥栖駅には鹿児島本線と長崎本線の2路線が乗り入れています。長崎本線の肥前山口駅から分岐する佐世保線や、鹿児島本線の久留米駅から分岐する久大本線に直通する列車に乗り換えることができます。

鳥栖駅近くに掲示される案内板(2019年10月)

吉野ヶ里遺跡は近隣の3つの町村(旧神埼町・旧三田川町・旧東脊振町)にまたがる日本最大の遺跡であり、弥生時代の様子を知ることができる貴重な資料や情報が多くあります。弥生時代については前期から後期にかけての遺跡・遺物が吉野ヶ里遺跡の全地区で確認されています。吉野ヶ里遺跡の最寄り駅となる吉野ヶ里公園駅は旧三田川(みたがわ)町の中心駅であり、1943年(昭和18年)に開業した当初は「三田川駅」という名でしたが、1993年(平成5年)に「吉野ヶ里公園駅」と改称しています。

JR九州817系(2019年10月)