京葉線の歴史と幻の成田新幹線

京葉線の歴史

東京駅の京葉線地下ホームは、東京駅の中でも南の端の地下深くにあり、他の路線から京葉線に乗り換えをするには相当に不便だと感じます。

東京駅(2019年3月)

東京駅の京葉線地下ホームはそもそも、1974年(昭和49年)に東京駅~成田空港間を結ぶ成田新幹線の駅として着工しました。将来的に、成田新幹線は新宿方面への延伸も考えられていたため、本来は八重洲口側に建設する予定でした。

東京駅(2019年8月)

しかし、延伸する際に皇居の下を通ることになってしまうため、警備上の問題により建設不可となり現在の位置に建設されることになりました。その後、成田新幹線は用地買収に失敗して工事が中断されてしまいます。

東京駅の足元表示案内(2018年3月)

その一方で、1986年(昭和61年)に西船橋~千葉港(現在の千葉みなと)間、1988年(昭和63年)に新木場~南船橋間、市川塩浜~西船橋間が開業しました。この路線の終点が新木場駅では不便だということになり、先の成田新幹線の東京駅がその終点とされることになりました。1990年(平成2年)に東京~新木場間が開業し、現在の京葉線となっています。

東京駅に停車する成田エクスプレス(2018年3月)


成田エキスプレス(N’EX)

現在、成田空港へのアクセス鉄道となるのは成田エクスプレス(N’EX)ですが、成田エクスプレス(N’EX)は東京近郊の主要都市と成田空港を結ぶ特急です。

東京駅に到着する成田エクスプレス(2018年3月)

その敷設が断念された成田新幹線の完成形となったのが成田エクスプレス(N’EX)です。

東京駅に到着する成田エクスプレス(2018年3月)

当初、成田新幹線は現在の京葉線地下ホームからの乗車が予定されていましたが、現在の成田エクスプレスは総武線ホームからの乗車となっています。成田エクスプレス(N’EX)は横須賀線,総武本線,成田線などを経由して成田空港へと向かいます。

常磐線特急と成田エキスプレス(2020年2月)